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アンドレ・ラム サットサンガの要約

6月10日(水)に、コロンビアのアンドレ・ラム(Andrei Ram)先生と、オンライン上でサットサンガ(お話会)を開催しました。

アンドレは、世界的に活躍しているヨガ・マスターで、世界各国のヨガの実践者たちにヨガ・サイエンスを伝えている方です。わたしのヨガの修練に、最も影響を与えている師でもあります。

そんなアンドレが、あらゆる物事の見直されつつあるこの大切なタイミングで、日本のヨガ実践者たちに向けて発してくれたメッセージ。

わたしの心の響いた言葉を纏めてみました。

母なる大自然への愛と尊重。
自分の内側をながめて、もとはみな同じものであるという、集合体としての意識に目覚め、それに根ざした真の自己にふれていく。この数ヶ月間は、そんな気づきを得るチャンスでもありました。

隔離された世界のなかで、外に刺激を求めることができなかったからこそ、多くのひとが、自分の内側にあったものと対峙し、それに向き合う時間になったのではないでしょうか。どんなにテクノロジーを駆使しても、人類がコントロールできないものがあることを知り、働き方、家族との時間、あり方を見直す機会にもなりました。

その経験を通じて、これから創造していく世界は、もっと自然や空気、生き物に意識を向ける社会であってほしいと願っています。これまでの文明や経済は、自然を蔑ろにしてきました。そのあり方を反省し、自然とともにあってほしい。

わたしは、愛と慈悲の心をもつ、人間性を信じていますので、きっと私の願いは叶うと思っています。そして、今までよりもずっと豊かで、自然でナチュラルな世界になっていくと信じています。

コンパッション(compassion, 慈悲, 思いやる)とは、他者を憐れむということではなく、そのひとの視点からみるということです。

自分の意図(≒バイアス)を持って、他者に接するのは、他者への尊重が欠ける行動といえます。自分の意図(≒バイアス)を離れて、相手の気持ちに素直に意識を向けて、相手がみている世界も尊重してみましょう。

疾患のあるひと、精神的な恐れを抱いているひと、高齢者に対しても、慈悲の心を持つことが大切です。そういった立場の弱いひとや、少数派のひと達も含めた、すべての人たちが、社会に参画し、尊重されるような真のデモクラシーを目指していかなければいけません。

わたしの行動は、これからもあまり変わらないでしょう。国境がひらいたら、また飛行機に乗って、みなさんに会いにいくでしょう。ですが、これまで以上に、調和と慈悲を大切にした行動を選択していきます。

飛行機に乗る回数を減らしたり、不要な消費を減らし、人と物をシェアをしたり、環境に配慮した選択をとっていくでしょう。いままで以上に、地球を気遣う行動ができるはずです。

隔離期間は、わたしたちの経済活動にも影響を与えました。経済活動が停滞し、私たちの収入は減りましたが、同時に支出も減らすことができることに気づいたでしょう。

「Less is more」
— わたしの大切な友人サティシュ・クマールの言葉ですが、足るを知り不必要なものを減らすと、より豊かになるものです。

内観するとは、行動にうつすまえに、一瞬、立ち止まって、気づくことです。そして、気づきをもって、行動していきます。私たちひとりひとりの行動が、今の現実をつくっています。その行動に気づきをもつことで、世界をよいものへと変えていくことができます。

内観(reflection)すると、起こる全ての物事は、すべて自分の内側が作り出していることに気づきます。もしも外側から傷つけられたと思っても、それはあなた自身の認識が作り出したものです。

だからその傷を癒し、取り除くことができるのも、あなた自身です。もとはみな同じもの、「私と私以外」という境目などなく全てが1つである、という認識に変わることができれば、あらゆる傷はたちどころに癒えていくことでしょう。

ヨガは、そんな真の自己への気づき(Self-Realization)に導く長い旅です。アーサナ(体操)は、ヨガの旅のほんの入り口にしかすぎません。アーサナは、ヨガの実践者の意識を思考から肉体に還すために行うものです。

肉体は自然そのものですから、肉体に還るというのは、自然に還るということです。自然に還ることができてはじめて、霊性の、スピリチュアルな修練がはじまります。

自分自身の肉体を尊重し、愛しましょう。いい関係を築いていきましょう。この世で生きるかぎりは、そこがあなたの家です。もしも自分自身の肉体を尊重し、愛することができなければ、自然も地球も愛することはできません。

あなたが自分の肉体を愛し、自然を愛することができれば、あなたは、何でもすることができます。何でも創造できます。自然を愛するあなたは、すべてを作り出している、霊的な根源(supreme source)とつながることができるからです。

日本のヨガの実践者の皆さん、わたしは皆さんを心から愛しています。わたしの魂は、日本人のもつ魂ととても近いと感じています。日本古来からあるアミニズム(八百万に神が宿るという考え)が日本人の信条だと思います。

自然、森林、生命に敬意をもち、自然と共に生き、自然を敬う姿勢がとても好きです。美しい日本人の魂を大切にしていください。

そして、日本人がもつ全体意識を大切にしながら、みなさん一人一人も同じぐらい大切にしてください。社会はひとりひとりが集まってはじめてできるものです。

ひとりひとりはどれだけ小さく思えても、そのちっぽけなわたし達ひとりひとりの行動が集まって、この世界を創造しているのです。ひとりひとりが、創造する力をもつ、世界の創造者なのです。

大好きな日本にまた行ける日を、心から楽しみにしています。

2020年6月10日 アンドレ・ラム・サットサンガ より要約
*質疑応答形式の対話を、わたしの言葉で要約して編集しています。アンドレ本人の言葉は本編をご視聴ください。


本編はこちら(Facebook)

https://www.facebook.com/100001447384596/videos/3082713331786883/

◆ アンドレ・ラム(Andrei Ram) プロフィール

出身地コロンビアにおいて、独学で長年に渡り、瞑想、ヨガを習得する。

2003年に渡米し、NYにて現代ヨガの巨匠「ダーマ・ミットラ(Dharma Mittra)」と出会う。生活の大部分をダーマとともにすごし、2010年までそのヘッドティーチャーとして活躍する。

 2011年にダーマのもとを離れてからは、世界中のヨガの実践者に向けて、伝統に基づくヨガの科学を現代に適応させ、ヨガを生活の中に確立していく道を教えてまわっている。ヨガの流派や技法を超えて、「私たち一人一人も母なる大自然の一部である」という高次の意識の目覚め・真の自己への気づき(self-realization)をもたらすことを使命としている。

http://www.innerparadise.org/


◆ 参考

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